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診療科の紹介

脳神経内科

医師紹介

役職等 専門分野 卒年  資格
廣木 昌彦 専門部長
診療科長
脳卒中/脳血管障害
中枢神経疾患
脳画像診断
1987年 日本神経学会専門医・指導医
日本脳卒中学会専門医・指導医
日本内科学会認定内科医

脳神経内科が取り組む新しいプロジェクト

脳卒中治療を一刻も早く!
脳卒中治療の最速化及び均てん化のためのX線CT搭載ドクターカーのインフラ構築

特色・特徴

 脳神経内科は、当院の救命救急センターおよび在宅支援の機能を踏まえて、神経救急疾患と神経難病を診療の中心としております。神経救急疾患としましては、重症脳卒中、髄膜炎、脳炎、てんかん重責状態、重症筋無力症クリーゼの5つが代表的です。この中で最も頻度の高い脳卒中におきましては、脳梗塞超急性期(発症4時間半以内)のtPA治療が特に重要です。tPA治療により、患者さんの予後が改善し、治療の開始が早ければ早いほどよい改善につながることが科学的に示されております。当科は学会ガイドラインを遵守してtPA治療適応の可否を慎重に判定し、一人でも多くの患者さんがこの治療の恩恵を受けられるように努力をしております。さらに当院はtPA治療で効果が得られない場合やtPAの投与が困難な症例に対してカテーテルによる治療(血栓回収療法)をおこなっております。これは脳神経外科の専門医が担当しております。この治療により脳梗塞急性期に劇的な改善を示す症例が更に増えてまいりました。
 当科は、この脳梗塞tPA治療や血栓回収療法の適応患者数の拡大および脳卒中患者の救急搬送の時間短縮を目的として、頭部CT装置搭載救急車の開発および実証研究のプロジェクトをすすめております。一方、脳梗塞tPA治療以外の脳卒中の治療方針、特に内科的治療か外科的治療かの選択につきましては、脳神経外科との合同カンファレンスを連日おこなっており、そこで慎重に決定しております。

 脳卒中以外には、ウイルス性または免疫介在性の脳炎/脳症、脊髄炎、末梢神経障害の症例が年々増加しております。これらの診断には、正確な神経学的、電気生理学的、免疫学的および神経放射線学的診断が必要です。治療はステロイドパルス療法、免疫グロブリン療法、血漿交換療法や免疫抑制療法などの免疫療法が中心となります。重症筋無力症クリーゼは重要な神経救急の対象疾患ですが、当科は集中治療室スタッフおよび呼吸器内科との連携で、呼吸管理および免疫治療を中心に速やかで適切な治療をおこなっております。てんかん重責状態に関しましては、ビデオ脳波モニターを使用しててんかん診療の質を高めており、あらゆるてんかん性疾患に対応可能としております。  
 神経難病に関しましては、多発性硬化症やALSなどの神経難病の患者さんも一定の割合で当科を受診されております。当科はすべての神経難病に対して可能な限り免疫学的精査または遺伝子診断をおこない病態を明らかにして治療をおこなっております。さらに医療相談、看護部、在宅ケアとの連携を密接におこない、他院との連携もネットワークとして整備しております。パーキンソン病やアルツハイマー病をはじめとする変性性認知症の患者さんは、当科外来に多く来院されております。パーキンソン病やレヴィー小体病の検査に関しましては、MIBG心筋シンチ、ドーパミン担架体(DAT)SPECT、脳血流SPECTを適宜施行しております。多くの認知症患者さんに対応するため当科は専門外来を設置しております。以上の多くの神経疾患に関して、当科は最新の情報を取得し最善の診断及び治療を提供しております。また当院は日本神経学会准教育施設であり、当科は神経内科専門医を輩出する機能も有しております。

地域の先生方へ

 脳梗塞にはときに前触れが出現します。一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれるものです。この状態であれば脳梗塞の予防が可能です。早い対応が重要となりますので、一時的に片麻痺、半身のしびれ、言語障害などが出現した際は、早急に当科を受診させてください。症状が持続する場合は、脳梗塞または脳内出血の可能性が考えられます。脳梗塞であればtPA治療や血栓回収療法、脳出血であれば降圧療法が、一刻も早く必要となります。当院への緊急搬送をお願い申し上げます。
一方、種々の神経疾患におきましては、発症の様式や神経症状は実に様々です。急速に出現するものから数年に及ぶ発症様式のものまであります。神経症状としましては、手足の脱力やしびれ、ろれつが回らない、言葉がでない、飲み込みが悪い、めまい、視力低下、ものが二重にみえる、まぶたが下がる、頭痛、手足のふるえやけいれん、歩行障害、物忘れなど多彩です。何かこれらに該当する場合はご遠慮なく当科受診をお勧めください。当科に直接電話でご相談していただいくのも、大変ありがたく思います。

診療統計(2018年)

入院患者の内訳

2018年 2017年
脳梗塞 35 (28%) 33 (27%)
一過性脳虚血発作 2 (2%) 1 (1%)
脳出血 7 (6%) 0 (0%)
脳炎脳症 7 (6%) 14 (11%)
てんかん/痙攣 14 (11%) 14 (11%)
筋萎縮性側索硬化症/運動ニューロン疾患 3 (2%) 2 (2%)
その他神経変性疾患 6 (5%) 6 (5%)
末梢神経障害、ギランバレー症候群 11 (9%) 5 (4%)
脊髄疾患 5 (4%) 6 (5%)
多発性硬化症、視神経脊髄炎 1 (1%) 1 (1%)
パーキンソン病、パーキンソン症候群 8 (6%) 12 (10%)
髄膜炎 2 (2%) 7 (6%)
プリオン病 0 (0%) 1 (1%)
筋疾患、神経筋接合部疾患 3 (2%) 3 (2%)
その他 23 (18%) 19 (15%)
127 124

入院患者の主な治療成績

  2018年 2017年
抗血栓療法 27 22
神経保護療法(エダラボン、脳梗塞・ALS) 29 18
ステロイドパルス療法 25 17
免疫グロブリン療法 8 12
血漿交換療法 2 1
その他免疫療法(免疫抑制薬、免疫調整薬) 6 2
抗ウイルス療法 6 4
103 76