アート&デザインプロジェクト
当院では、アート・デザイン活動を病院におけるホスピタリティ提供の一環として捉えられています。具体的な活動は筑波大学芸術系との協働により取り組んできました。その目的は、以下の三つになります。
- 患者さんに、アート・デザイン活動をホスピタリティのひとつとして楽しんでいただく
- 病院職員に、アート・デザイン活動へ参加し病院のホスピタリティ向上を実践してもらう
- 芸術系学生に、アート・デザイン活動を病院のホスピタリティにする方策を学んでもらう
アート・デザイン活動の起源は、2006年頃にさかのぼります。当時の検査室前にある廊下は、清潔で明るいが冷たく殺風景なもので、潤いや温かみとは対極にありました。不安と緊張の中で検査を待つ患者さんにとってホスピタリティとは程遠い場所でした。こうした光景を目にした当時のセンター長が「病院にうるおいを!」と号令を掛けたのが活動のきっかけです。まだ模索中ではありますが、これまでに建築・家具・展示・サイン・造園など様々なアート・デザイン活動に取り組んできましたので、その一部をご覧いただければと思います。
病院長 河野 元嗣
実施体制
アート・デザイン活動は、当法人の委員会組織が支援し、経営企画課 広報係と専属のアート・デザインコーディネーター(特定非営利活動法人チア・アート)が活動のマネジメントを行っています。プロジェクト会議やワークショップを開催し、議論を行いながら活動を実施しています。作り手は、筑波大学の授業「筑波大学・大学を開くアート&デザインプロデュース(通称, adp)」の学生チーム「パプリカ」が継続的に活動しているほか、地域のアーティストや木工所との協働による活動もおこなっています。
「癒しと安らぎの環境賞2024」を受賞しました!(別サイトに移動します)
読み物
- 岩田祐佳梨,軸屋智昭:【茨城】筑波研究学園都市・つくば市から発信するホスピタルアートの今とこれから- NPO法人チア・アートの代表・岩田祐佳梨氏、筑波メディカルセンター病院の病院長・軸屋智昭氏に聞く◆Vol.2, m3.com, 2019
- 岩田祐佳梨,軸屋智昭:【茨城】病院と大学の協働で切り拓く医療現場におけるアートの可能性- NPO法人チア・アートの代表・岩田祐佳梨氏、筑波メディカルセンター病院の病院長・軸屋智昭氏に聞くVol.1,m3.com(医療者向け情報サイト),2019<
- 齊藤泰嘉, 貝島桃代, 佐藤恵美, 小中大地, 中村亮子, 岩田祐佳梨(編):いきいきホスピタル 筑波大学が取り組む病院のアートとデザイン, 筑波大学芸術系, 2016
- 齊藤泰嘉, 小中大地, 岩田祐佳梨, 佐藤恵美, 井田まどか(編):ケア×アートいきいきホスピタル「適応的エキスパート」としてのアートマネジメント人材の育成-病院を活用した多様空間・異分野協働によるアートマネジメント能力の向上に向けて2, 筑波大学芸術系, 2015
- 齊藤泰嘉, 鈴木雅和, 貝島桃代, 小中大地, 岩田祐佳梨, 佐藤恵美, 吉岡聖美, 井田まどか(編):ケア×アートいきいきホスピタル「適応的エキスパート」としてのアートマネジメント人材の育成-病院を活用した多様空間・異分野協働によるアートマネジメント能力の向上に向けて, 筑波大学芸術系, 2014