地域医療支援病院とは、地域の病院や診療所の支援を通じて、地域の医療機能の役割分担や連携をすすめるために法律で定められた医療機関の機能のひとつです。都道府県をいくつかのエリアに分け、各エリアに1施設設置されることが望ましいとされています。
当院も地域内の医療機関の状況や地域の実情に応じた連携をすすめており、平成11年3月に県内で初めて地域医療支援病院の承認を受けました。現在、県内では当院を含めて14施設が承認されています。
当院は地域医療支援病院として、住民の皆さんにとって質のよい医療を効率的に提供するよう努めています。
地域医療支援病院は医療法によって以下の要件を求められています。
当院でも地域の医療機関から紹介された患者さんに対し、専門的治療、検査、入院、手術などの医療提供、医療機器の共同利用、救急医療の提供、研修機会の提供等を通じてかかりつけ医の支援を行っています。当院での診療が一段落し、症状が安定した患者さんにつきましては、原則として地域の先生方にご紹介させていただいています。疾患や病態によっては地域の先生方と当院が協力して、定期的に連携をとりながら患者さんの状態を長期にわたって見守ってゆく場合もあります。
医療の連携は、ただ単に効率性を求めるだけのものではなく、当院を含めた地域の医療機関がより質の高い医療を地域の皆様方に提供できるようにするためのしくみでもあります。ぜひ、皆様方のご理解、ご協力をお願いいたします。
病院にはかぜなどの軽症の患者さんから救急車やヘリコプターで運ばれてくる重症の患者さんなど、さまざまな患者さんがいます。通院にかかる時間や待ち時間、費用がかかるわりには診察の時間が短いと感じたことがある方も少なくないと思います。その一方で、重症の患者さんであるにもかかわらず、受入が困難な場合もあります。
この地域で当院が担うべき役割を充分に果たしていくためには、外来の患者さんをなるべく少なくして入院や手術などの治療に専念できるようにすること、今すぐ治療が必要な重症の患者さんに速やかな対応ができるよう、空きベッドを確保しておく必要があります。年々、診断や治療法は専門化、高度化が進み、すべてのことをひとつの施設で完結させることは難しくなってきていることもあり、連携による医療機能の分担は非常に重要なポイントになっています。つまりそれぞれの医療機関が互いに協力、役割を分担し、自分の強みを最大限に生かすことで、地域全体の医療の効率性と質の向上を図ることができるのではないかと考えています。
そのため当院では、開業医、他の急性期病院、回復期病院、療養型病院、介護施設など、機能の異なる多くの医療機関や施設との連携を図ることを重視しています。地域の医療機関の支援を行うでだけではなく、当院も支援を受けながら連携をすすめています。
国は医療連携を推進するため、診療所を医療の第一線の医療機関と位置づけるとともに、診療所と病院の機能を分担する政策をすすめています。住民の皆様には効率的で継続性のある医療をうけていただくために、かかりつけ医をもっていただくことをお奨めしています。
当院では地域の医療機関と円滑な連携を図るために登録医制度を行っており、つくば市医師会をはじめとする県南の六医師会と連携し、約400名の先生に登録医になっていただき、医療連携を行っています。
紹介件数 | 31,420件 |
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診療情報算定件数 | 27,204件 |
検査を目的とした紹介件数 | 1,193件 |
カンファレンスの院外参加者数 | 269名 |
休日夜間患者数 | 12,886名 |
救急搬送件数 | 4,268名 |