心房細動を伴う脳梗塞(TIA含む)患者への抗凝固薬処方割合
指標の定義
心房細動に伴った心臓由来の塞栓による脳梗塞の予防には抗凝固薬(※)の投与が有効とされています。したがって、適応のある患者さんに対しては抗凝固薬の投与が開始されていることが望ましいことになります。
※抗凝固薬…血液凝固を阻止する作用をもった薬物
当院の特徴
当院のデータでは、中央値よりもやや高い割合で抗凝固薬の投与開始がされていましたが、直近は低めの値となっています。動脈硬化性病変の合併度合により値の変動が出ていると考えられます。
*「中央値」とは、数値データを大きさの順に並べ替えた時、順番が真ん中になる値。
ここでいう数値データとは「日本病院会QIプロジェクト事業」に参加している施設の指標値のことである。
2024年12月に公表された「2023年度QIプロジェクト結果報告」の中央値と比較。
計算方法
分子 抗凝固薬を処方された患者数
分母 脳梗塞かTIA(※)と診断され、かつ心房細動と診断された18歳以上の入院患者数
※TIA…一過性脳虚血発作。脳にいく血液が一過性に悪くなり、運動麻痺、感覚障害などの症状が現れ、24時間以内にその症状が完全に消失するものをいいます。脳梗塞の前触れとして重要です。