MRI検査
1.MRI検査とは
MRI検査(MRI=Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像診断)とはX線を使わずに、磁石と電磁波を使って体の中を見る検査です。
2.検査の流れ
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検査を受けるに当たって
以下の場合は検査を受けられない可能性がありますので、必ず事前にお知らせください。
心臓ペースメーカー、ICD、人工内耳、神経刺激装置を挿入している方
数十年以上前に、手術等により金属を挿入している方
刺青、アートメイクをしている方
狭い場所が苦手な方
じっとしているのが困難な方
妊娠中、もしくはその可能性がある方 -
検査前の準備
検査時間が長いため、事前にお手洗いは済ませてください。
検査室内は強力な磁場が発生しています。以下を検査室内に持ち込んだ場合、機械の故障や持ち込んだ物が破損する可能性があるため、
原則検査着に着替えて頂きます。造影検査の注意事項
検査内容によっては造影剤という薬剤を静脈内に注射して撮像する場合があります。
造影検査の4時間前は食事を控えてください。
(例:午前検査⇒朝食を抜く、午後検査⇒昼食を抜く)
現在授乳中の方は、造影検査後48時間の授乳をお控えください。
常用薬を飲んでいる患者さんは、主治医の指示に従ってください。 -
検査中
撮像中、工事現場のような大きな音がします。機械の故障ではありませんので、安心してお受けください。
検査内容によっては息止めをする場合があります。
動きに弱い検査になります。検査中は動かないようお願いします。
緊急用のブザーをお渡しします。
気分が悪い、長時間の検査に耐えられない場合は遠慮なくブザーでお知らせください。 -
検査後
食事・入浴など、日常生活は普段通りで結構です。
3.機械の紹介
Ingenia (1.5T)
Elition (3.0T)
Achieva(3T)
T(テスラ)とは磁場の強さの単位です。
ピップエレキバン=約0.08T
4.検査内容
頭部MRI
脳梗塞、動脈瘤、動静脈奇形、脳腫瘍 等の疾患に行う検査です。
(検査時間:20~30分)
造影剤を用いずに血管を描出することができます。
脊椎MRI
脊柱管狭窄症、骨折、脊椎炎、脊髄病変、骨転移 等の疾患に行う検査です。
(検査時間:15~60分)
脊髄や椎間板などの組織を鮮明に描出することができます。
四肢MRI
靭帯の損傷、骨折、骨転移、腫瘍 等の疾患に行う検査です。
(検査時間:20~40分)
靭帯、筋肉、骨の評価に有用な検査です。
心臓MRI
心筋壁運動、心機能、心筋梗塞、心筋炎 等の診断を行う検査です。
(検査時間:30~60分)
心臓の動きを動画で見ることができます。
腹部MRI
肝臓・膵臓・脾臓・胆のう・腎臓など腹部臓器の腫瘍、結石 等の疾患に行う検査です。
(検査時間:20~40分)
胆のうやすい液などの水成分の信号を画像化することにより、胆のう・胆管・膵管を描出し、胆石・胆管の拡張や狭窄を診断することもできます(MRCP)。
※MRCP検査の方は2時間前から飲水をお控えください。
下肢MRI
閉塞性動脈硬化症 等の疾患に行う検査です。
(検査時間:30~50分)
造影剤を用いずに血管を描出することが可能です。また造影剤を用いることにより細かい血管まで描出することも可能です。
乳腺MRI
乳腺疾患を疑う場合に行う検査です。
(検査時間:20~30分)
乳腺領域における病変の広がり診断や存在診断に有用です。
3.0T MRI
1.5TMRIよりも高解像度画像を撮像することが可能です。
当院では主に頭部、整形領域、前立腺を撮像しています。