血管造影検査
1.血管造影とは
カテーテルという細い管を手首や足の付け根から血管内に挿入し、目的部位までカテーテルを進め検査および治療を行います。
2.検査の流れ
- 検査台に横になり、検査・治療を行います。
- カテーテルを挿入する腕または足の付け根の消毒を行い、身体の上に清潔なシートを被せます。
- 腕または足の付け根の動脈に針を刺し、カテーテルを挿入します。
- 目的部位までカテーテルを進め、検査・治療を行います。
検査・治療中は局所麻酔または全身麻酔で手技を行います。
局所麻酔の場合はお話をすることが出来ますので、何かお困りの事があれば検査中でも構いませんので、お申し付けください。
3.機械の紹介
Azurion7 B12/12
AlluraClarity FD20 (ハイブリッドOR)
INFINIX(バイプレーン12インチ)
4.検査内容
当院では、医師・看護師・臨床工学技士・診療放射線技師がチームとなり、患者さんを中心とし、各々が専門分野の技量と知識を発揮しながら検査・治療を行っています。
診療放射線技師は検査・治療が円滑に行えるように機器を管理し、また最小限の被ばくで最適な画像を提供出来るよう努めています。
血管造影検査
目的部位の血管の形状や流れを詳細に評価することができます。
当院では主に以下の血管造影検査を行っています。
脳血管造影検査
冠動脈造影検査
下肢造影検査
血管内治療
カテーテルを目的部位へ進め、専用の器具を用いて治療を行います。
狭くなってしまった血管や詰まってしまった血管を拡げる治療や、血管が「こぶ」のように膨らんでしまう動脈瘤に対して瘤に血液が流れないようにする治療、外傷などにより出血が止まらない場合に血管を塞いで止血を行う治療があり、当院では主に以下の血管内治療を行っています。
検査・治療中の様子
穿刺部位
脳主幹動脈閉塞に対する血栓回収療法
治療前
治療後
経皮的冠動脈形成術(PCI)
左:治療前 右:治療後
末梢血管に対する血管内治療(EVT)
治療前
治療後
肝細胞がんに対する肝動脈化学塞栓術 (TACE)
左:DAS画像 右:MIP画像
ハイブリッド手術室での血管内治療
手術台と血管撮影装置を組み合わせたものをハイブリッド手術室と呼びます。手術室で行われた外科手術の治療と低侵襲なカテーテルによる血管内治療を組み合わせて行うことが出来ます。
当院のハイブリッド手術室では主に以下の治療を行っています。
脳動脈瘤に対するコイル塞栓術
左:治療前 中央:治療後 右:治療後 3DRA VR画像
腹部大動脈瘤に対する大動脈ステントグラフト内挿術 (EVAR)
左:治療前 中央:治療後 右:3Dロードマップ (術前CT fusion)
大動脈狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁植え込み術 (TAVI)
左:治療前 中央:治療後 右:術前 CT VR画像